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梅雨の時期、科学園の森にもいろいろなキノコが発生します。ちょうど秋の長雨のころの気温湿度と似ているからでしょう。キノコの発生には最適です。
タマゴタケは毒キノコの多いテングタケ属の特徴(ツバやツボがある)をもっていて、かつ色も朱色と毒々しいので、ちょっと前まではみなさん、他の人が間違えて食べないように親切にも文字通り「踏んだり蹴ったり」して排除されていましたが、最近のキノコブームのせいでこれが食用でしかも美味と知れ渡り、なかなかお目にかかれなくなりました。近縁種のセイヨウタマゴタケの英名は Caesar's mushroom(シーザーのキノコ)。「キノコの皇帝」といったところでしょうか?写真は傘のくぼみに溜まった雨水のプールに溺れたハエが波紋を作っているところ。
白いのは同じテングタケ属ですが、これは正真正銘猛毒のドクツルタケ。英名はdestroying angel(破壊の天使)。「皇帝」とは対照的ですね。
中央の黄色いのはショウゲンジ。形もいいし、食べてみたくなるキノコですね。食用です。美味しいらしい。ちなみに英名はthe gypsy mushroom(ジプシーのキノコ)ですが、語源は不明だそうです。フィンランドではgranny′s nightcap(おばあちゃんのナイトキャップ)という愛称で親しまれていて商業的に流通しているそうです。傘の形状がそのようですね。(や)
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