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樹木園を歩いていると、もっこりと新しい土がもりあがっていることがあります(左写真)。これはモグラ塚と言われ、モグラが地中のトンネルを掘るときに出た土を、外へ押し出したものです。
科学園に生息するモグラはアズマモグラという種類です(右写真)。アズマモグラは地中に長いトンネルシステムを作って暮らしており、地上に出ることはほとんどありません。巣につながっていて毎日利用するトンネルと、ミミズを捕えて食べるために新たに作るトンネルがあります。モグラの主食はミミズや昆虫の幼虫類です。
一般に、モグラがイモやニンジンなどの畑作物に被害を与えると誤解されていますが、モグラが植物を食べることはありません。しかし、畑ではトンネルを造ることと、ミミズが減少することで被害を受けることもあります。
モグラは大食漢で、一日に体重(約100g)の約半分の重さのミミズを食べるそうです。モグラが生息できる森は、たくさんのミミズが生息する豊かな土壌環境であると言えそうです。(は)
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