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第2樹木園の入口でネムノキが咲いています(左写真)。園内には他にも小さな個体がありますが、花が多く咲くのはこの個体だけのようです。
ネムノキの花は淡いピンク色というイメージはありますが、はてどこがピンク色だっけと思いよく見ると、花弁はほとんど見当たりません。ネムノキの花は枝先に10数個の花がまとまってつきますが、花弁は中ほどまで合着してろうと状になり、その中から長いおしべ(根本が白く、先端半分ほどがピンク色)が多数突き出ています(中写真)。これがピンク色だったのですね。
さらによく見ると、長いピンクの雄しべのさきに、黄色い花粉のある葯がついています(右写真)。では雌しべはと見ると、ピンクの雄しべの間から、さらに長い白い雌しべが何本か突き出ています。
ネムノキはマメ科ネムノキ属で、本州から沖縄まで、さらに東アジアから南アジアにかけて広く分布します。(よ)
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