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園内のあちこちで紫色のヤブランの花が咲いています(左写真)。花茎は30-60cmで淡紫色の小さな花が総状に多数着きます。紫色のつぶつぶが花かしらと思ってしまうかもしれませんが、つぶつぶは蕾で、花は穂の下のほうから順番に咲いていきます(中写真)。同時に咲いている花は数個で、夏の終わり頃まで比較的長い期間にわたってゆっくり咲いていきますので、つぶつぶが付いているのを見かける期間も長くなります。
花被片は6個、雄しべも6個、雌しべは1本です(右写真)。雄しべは黄色の葯がはっきり見えますが、雌しべは花被片と同じ淡紫色で目立ちません。雌しべは雄しべの葯を避けるように、それらとは違った方向に向けて伸びています。キジカクシ科ヤブラン属。本州、四国、九州、沖縄に分布します。(よ)
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