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樹木園などの散策路沿いのあちこちにノブキ(キク科ノブキ属)が生えています(左写真)。フキ(フキ属)に似た幅広くてまるっこい葉です。葉のやや濃い色の感じはツワブキ(ツワブキ属)にも似ています。フキもツワブキもいずれもキク科です。
ノブキの茎は高さ50-80センチになり、上部で枝分かれして花をつけています。頭花は、周囲に雌花があり、中心部に両性花がありますが、両性花は結実しないようです(中写真)。
すでに種子をつけている個体も多く、雌花から稔った棍棒状の果実が放射状に付いています(右写真)。濃い紫色の腺体が粘液を出し、動物などに付着して種子を散布します。
フキやツワブキの種子は冠毛を付けて風で運ばれますが、ノブキの種子はいわゆる「ひっつき虫」です。(よ)
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