研究紹介 > 刊行物 > 研究成果選集 > 第2期 中期計画成果集 > 重点課題イイb 森林生態系における生物群集の動態の解明
更新日:2011年6月10日
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スギ雄花を枯死させて花粉の飛散を抑止する細菌や菌類を探索した結果、スギ黒点病菌の同定、その感染経路の解明、また処理液を考案することで、人為的に花粉の飛散を抑止する方法を完成しました。
スズメバチ女王を不妊にする新種の寄生線虫の生態を明らかにし、利用法を探りました。
空中浮遊菌類の種類を調べ、森の状態を調べる指標として利用できるような微生物多様性プロファイル作成法を検討した結果、エアサンプラーで菌類を捕捉・同定することで、各調査地における菌類の多様性プロファイルが作成できることが分かりました。
音や振動を用いた忌避・交信阻害等による森林害虫防除技術の開発につなげるべく、音・振動を介した種内、種間関係を解明し、害虫が利用する音・振動とその役割のプロファイルを作成しました。
樹冠内の光環境を考慮することで、オゾン濃度上昇による樹木の光合成反応への影響を明らかにしました。
高二酸化炭素環境下での森林による二酸化炭素吸収量を正確に推定するためには、土壌の水分条件を考慮に入れて光合成反応を予測する必要があることを明らかにしました。
「樹木個体呼吸と個体サイズ」の関係は森林のCO2収支を検討する基礎情報です。熱帯~シベリアの樹木の芽生えから大木まで63種の多種多様な271個体を測定した結果、樹木個体呼吸は二つの異なる原理で変化することがわかりました。
日本の冷温帯・亜高山帯林の林床優占種であるチシマザサとチマキザサについて、分布を規定する気候要因とその閾値を明らかにするモデルを構築し、現在と100 年後の生育可能な地域(潜在生育域)を明らかにしました。
ブナの若木は、成長にともない変化する周囲植物との競争関係にあわせ、それぞれの局面にふさわしい樹形をとることで競争を生き抜いていることを明らかにしました。
成熟林と二次林の、大型台風による撹乱による被害形態を比較解析を行って、照葉樹林の高い台風への耐性は、複雑な階層構造と豊かな種組成が貢献していることが明らかになりました。
大規模な山崩れ跡地の自然回復の見込みを検討するため、植生遷移の過程を四半世紀にわたって観測してきました。
ブナの自生最北限におけるブナ林の成立過程を、地形情報・年輪解析・倒木片の樹種判別、過去の撹乱の歴史などの情報から推定しました。
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