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ヒヨドリは1年中身近に見られる鳥です。名前の由来になったヒーヨ、ヒーヨという鳴き声と、ほぼ全身がグレーの羽毛は、多くの人がおなじみだと思います。
いつも身近にいるので、あまり移動をしない鳥かと思ったら、毎年10月中旬から11月始め頃にかけて、津軽海峡や関門海峡などで、北から南にたくさんの個体が群れになって渡っていくのが観察されます。また、栃木県の渡良瀬遊水池や、神奈川県の真鶴岬、愛媛県の佐田岬などでも、北東から南西への群れの移動が観察されているようです。このような秋の南下は各地の新聞記事などで季節の話題として見られますが、春の北上はあまり話題になりません。秋の南下のほうが群れの規模が大きく、人目につきやすいのかもしれません。
多摩森林科学園の中でも四季を通じていつでも見られる鳥なのですが、いまこの近くにいる個体と夏にいた個体とでは、もしかすると少し入れ替わっているのかもしれません。移動しない個体も多いと思うので、実態は不明です。(よ)
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