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昭和林道の東屋の近くでイセリアカイガラムシ(Icerya purchasi,別名ワタフキカイガラムシ)がよく見えます。
原産地オーストラリアから各国に侵入して、柑橘等に大きな被害をもたらし、天敵のベダリアテントウ(Rodolia cardinalis)の導入でほとんど被害がなくなったことは、伝統的生物的防除法(侵入害虫に対する天敵導入)の成功例としてよく知られています。日本でもベダリアテントウのおかげで、現在ではこのように細々とした発生で収まっています。
木から剥ぎとって裏側を見ると脚があり、動かしているのがわかります。白い部分は綿状の蝋に包まれた卵のうで、中で孵化した幼虫がうようよしています。この幼虫を見るとアブラムシに近縁の昆虫だと納得します。(し)
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