ここから本文です。
森の科学館の裏に小さな池があります。地形的に沢になっているので、自然の水が少しずつ流れ込んでいますが、魚はほとんど見かけません。この池には、カルガモ、キセキレイ、カワセミなどがやって来ます。池の周りの樹木がうっそうとして池が暗くなっていたので、昨年の冬に数本の木を伐採して、少し明るい環境にしました(右写真)。その時に倒した1本のクスノキの幹はそのまま池の中に残しておき、いまでは鳥たちがとまる場所になったり、池の中に物陰が出来たりして、環境に変化をつける役割を果たしています。
背中のコバルト色が美しいカワセミは、1年を通して見られる留鳥です。左写真のカワセミは、胸から腹にかけての羽毛の色が、成鳥のような明るいオレンジ色ではなく、やや黒ずんだ茶色を帯びており、まだ幼鳥と思われます。この池で狙う獲物は何でしょうか。早春から夏にかけてはヤマアカガエルやモリアオガエルのオタマジャクシがいますし、ザリガニは厳冬期の冬眠を除けば1年中見られます。以前に、小さなザリガニを捕まえたカワセミが、そのままくわえて第1樹木園の中へ飛んで行くのを見たことがあります。(よ)
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.