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ウラギンシジミ(11月)

ウラギンシジミ翅表の斑紋は、雄は赤、雌は水色。ヒサカキやカシ類などの常緑樹の葉裏に、頭を葉先に向けて止まり越冬する。同じ葉に数匹が寄り添っていることもあるが、降雪や強風で、越冬中の個体が地面に落ちてしまうこともしばしば。常緑樹林の梢上を活発に飛ぶ姿は、キラキラと光ってよく目立つ。地面におりて吸水したり、動物の死体で吸汁したりする性質も強い。

晩夏にクズの花穂を丹念に探せば、ほかのシジミチョウとはかなり形の異なった幼虫を見つけることができるかもしれない。秋型は夏型よりも小型で、翅の先が尖る。関東地方では、以前よりも個体数が増えたように思われるが、果樹園などが放棄されてクズのはびこる場所が多くなったことと関係があるかもしれない。科学園記録種。(た)

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