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寒くなって草がなくなり,水田や沢の水面が見えるようになると,たまった錆色の水の表面に,銀色の膜が張っているのを見かけることがあります。園内でも釣舟草通りや柳沢林道沿いの沢で見られます。
山の中の湧き水なのに,誰かが油を捨てて汚染したのかと思うかもしれませんが,これは油膜ではなく,鉄を酸化させて生活する細菌群の作り出す膜です。油膜でない証拠に,膜を突っつくと割れて分かれてしまいます。
このような細菌はAcidithiobacillus ferrooxidansなど何種類もあり,総称して鉄細菌と呼ばれています。(し)
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