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エイザンスミレ(叡山菫、スミレ科スミレ属)が第2樹木園の林床でところどころに見られます(写真1)。
サクラ保存林のような明るい場所では見られず、やや日陰を好むようです。日本固有種で本州、四国、九州に分布しますが、どちらかというと太平洋側の低山に多いようです。
花は淡い紅紫色で(写真2)、距はやや太い印象です(写真3)。葉は3ないし5裂に深く切れ込むのが特徴です。切れ込みのある複葉性のスミレは他にヒゴスミレがありますが、分布域はエイザンスミレに比べて西日本寄りに多く、葉は完全に5裂となってもっと細く感じられます。
スミレの仲間は、地上茎から葉柄や花柄が分枝するものと、地上茎がなく葉柄や花柄が根もとから出るものに大きく分かれ、エイザンスミレは後者のグループです。(よ)
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