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第1樹木園でピョー、ピョー、ピョーというはっきりした声が聞こえました。声の方向をさがすと、イチョウの木の幹に、アオゲラがとまっているのが見えました。園内にいるキツツキの仲間にはコゲラとこのアオゲラの2種がいます。
コゲラはスズメくらいのサイズで、ギィー、ギィー、あるいはジィー、ジィーと小さな声で鳴きながら、園内のあちこちの木に飛び回っているのがよく見られます。いっぽう、アオゲラはその2倍くらいの大きさがある見応えのある鳥ですが、さほど頻繁には見られません。
イチョウの幹に両脚でしっかりつかまって、さらに尾羽でしっかり体を支えて、縦方向にとまっています。このような姿勢をとるために、キツツキの仲間の尾羽は他の小鳥の尾羽よりもしっかりしています。アオゲラは少しずつ幹の上方に移動して、やがて飛び去っていきました。
アオゲラの雌では後頭が赤く、前頭は赤くなりません。この個体は後頭から前頭にかけて赤くなっているのが見えますので、雄の成鳥と思われます。(写:し、文:よ)
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