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丘陵地や山地に多く、標高が低い場所で見かける機会は少ない。
アゲハチョウ類などでは、春に出現する成虫に比べて、夏に出現する成虫は、通常はるかに大型になる。しかし、本種やキマダラセセリでは、8月ごろに出現する2化目の成虫は、1化目に比べてかなり小さい。
一般に年に2回以上発生する性質を持ったチョウでは、寒い北国や山地では発生回数が減り、温かい地方では回数が増える。本種も暖地では初夏と晩夏の2回発生するが、寒冷地では1回だけ。
幅広い環境に適応しており、灌木混じりの草原にいるかと思えば原生林にもすんでいる。だからといって都市部に現れることはない。薄暗い林の小径に咲く花上で、橙色の裏面が一際よく映える。科学園記録種。(た)
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