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クロアゲハよりも翅の幅が狭く,ジャコウアゲハにも似るが体に赤い模様はない。クロアゲハやオナガアゲハでは,後翅の前縁に白い紋があるのが雄。
主要な食樹であるコクサギは湿った環境に生えるため,このチョウも川などの近くに多い。この仲間のアゲハでは飛び方は緩やか。クロアゲハよりもやや寒冷な場所にも適応しているようで,山間地では本種の方が多い。
アゲハチョウ科の幼虫は,刺激を受けると前胸から臭角と呼ばれる突起を突出させて,特有な強いにおいを発する。外敵に対する防衛手段と考えられているが,臭角の色は種によって決まっている。科学園記録種。(た)
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