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ユリの仲間によく似た感じですが、花弁はあまり大きく開かず、ややおとなしめ。茎の上部に長さ12-17センチの緑白色の花が横向きに数個咲きます(左写真)。
花の頃には葉が枯れていることが多いので、「葉がない」から「歯がない」、歯がないのは「姥」と転じて名前が付けられたようですが、よく見ると茎の根元に数枚の卵状楕円形の葉が付いています。ヤマユリやオニユリの細長くて平行脈をもつ葉に比べると、かなり幅広で脈は網状です。
ヤマユリやオニユリの花が派手に見えるのは、花弁の色も派手ですが、大きな赤いおしべが長く花弁の外に飛び出していることにもよります。花瓶にさしたユリの花に服がちょっと触れて、花粉がべったりと付いた経験のある人も多いでしょう。いっぽう、ウバユリのおしべは花の奥のほうに付いていて、花弁(6枚)をそっと開くと見ることができます(右写真)。
ヤマユリ、オニユリ、テッポウユリなどはユリ属であるのに対して、ウバユリはウバユリ属です。(よ)
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