研究紹介 > トピックス > 研究広報特設サイト > 【特設サイト】2023年度 森林総合研究所公開講演会「持続可能な豊かな森を築くー資源を提供してくれる森を築くために今必要な事―」 > 素材生産技術の高度化—ここまできた林業機械の自動化—
更新日:2023年11月7日
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Q1:自動化に必要なコストは?
A1:費用には、LiDAR等のハードウェアと運行管理システム等のソフトウェアが含まれますが、開発機のため費用の試算はまだしていません。商品化に向けて、自動化による人件費削減分で2年以内に償却できる程度の価格設定を想定しています。
Q2:単機能で、ピンポイントの作業を行うようなロボット化が出来ないかと考えています。例えば、下草刈りだけを行うような、ロボットが出来る可能性はあるでしょうか?
A2:下草刈りの場合、一般に立木等の目標物が近くにないため、本開発システムのLiDAR-SLAMによる自動化は困難な可能性が高いです。しかし、植栽や下草刈りをする皆伐地であっても立木等目印を残す、GNSSによる制御を優位にするなどを行えば対応可能と考えています。
Q3:本日の講演会では様々な基準によるゾーニングの必要性が論じられたかと思います。多様な基準によるゾーニングが実現した場合、これまでの林業と比較して、小規模かつ複雑な施業単位での作業を最適化する必要も生じるかと思いますが、そのような状況に対応した技術の発展がありましたらご教示いただきたいです。
A3:ご指摘の点についても、自動化で対応できる場合があると考えています。小規模かつ複雑な施業単位では単木的な管理となり、高密な路網を整備することが想定されます。この場合、小型の運搬車両を自動化することによって、少人数での伐出作業が可能になると考えており、実際の現場(一人親方)からもこのようなニーズがありました。
Q4:積載状態のフォワーダの自動走行で安全に運搬することは可能でしたか? 走行速度はどれくらいでしょうか?
A4:積載しての走行は、今年度の計画になります。7km/時でも問題ないと考えていますが、まずは安全性を第一に考え、4~5km/時程度に速度を落しての走行を予定しています。
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