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ナラ枯れによる樹木の枯死被害は、1980年代後半の日本海側での発生以来、30年以上にわたって終息することなく全国各地に広がってきました。特に近年では、青森県や北海道を中心とした北方寒冷地への拡大と、関東地方における公園や緑地など人の生活圏における急激な拡大が顕著です。これらのような新たなナラ枯れの拡大に対して、我々はどのように取り組んでいけばよいのでしょうか。また、過去に激しい被害を経験した地域でも、ナラ枯れが完全に終息せず、再び被害がぶり返すような状況も見られます。我々は、完全には終息しないナラ枯れを抱えつつ、森林を適切に管理・活用していかなければなりません。「With/Postナラ枯れ戦略」コンソーシアムでは、イノベーション創出強化研究推進事業「With/Postナラ枯れ時代の広葉樹林管理戦略の構築」において、これらの問題に取り組んできました。この講演会では、北方寒冷地や人の生活圏へ拡大したナラ枯れへの取り組み事例や、ナラ枯れの発生を前提としたこれからの広葉樹林管理に資する研究成果を紹介します。ナラ枯れ対処の基本は森林管理であり、それゆえその方法は地域によってさまざまだと思います。この講演会を機会にさまざまな地域と情報交換を進め、今後の取り組み方について議論を深めていただければ幸いです。
このモデルは2021-2024年の気象情報を元に構築した関東地方のカシノナガキクイムシの初発日を予測モデルです。予測モデルは完璧ではなく、20日程度(場合によってはそれ以上)予測日より早い初発がある可能性があります。この不確実性を考慮した上で予測日をご利用ください。
2025年2月19日(水曜日)9時00分~14時10分
森林総合研究所大会議室(会場)+ Microsoft Teamsによるオンライン配信
【開会と趣旨説明】北島博(森林総合研究所)
【ナラ枯れ北方拡大への対策】
1.「北海道におけるナラ枯れの監視と初期防除」和田尚之 氏((地独)北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場)
2.「青森県における被害発生量を予測する」室谷豊 氏((地独)青森県産業技術センター林業研究所)
【人の生活圏のナラ枯れ対策】
3.「関東地方におけるカシノナガキクイムシ成虫の初発日を予測する」北野皓大 氏(群馬県林業試験場)・小黒芳生(森林総合研究所)
4.「市民活動で実施可能な防除技術」衣浦晴生(森林総合研究所)
5.「人の生活圏におけるナラ枯れ拡大の特徴」近藤洋史(森林総合研究所九州支所)
6.「ナラ枯れが発生しそうな場所とは」髙橋由紀子(森林総合研究所)
7.「埼玉県における公益財団法人を中心とした市民活動の実証」宮崎達也 氏(埼玉県寄居林業事務所)
8.「茨城県におけるボランティア団体を中心とした市民活動の実証」宇都木景子 氏(茨城県林業技術センター)
【ナラ枯れ時代の広葉樹林管理】
無料
森林総合研究所大会議室:40名
Microsoft Teams:1,000名
*森林総合研究所大会議室での参加については、ご希望に沿えない場合があるかもしれません。
申し込み受付は終了しました。
「申込みフォーム」による申請
申込み期限:2月13日(木曜日)16時00分
申し込み期限が過ぎたので「申し込みフォーム」へのリンクは外しました。
主催:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
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お問い合わせ
国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所
ナラ枯れ講演会事務局
NGR2023@ml.affrc.go.jp
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