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1.受賞名 | 森林計画学会黒岩菊郎記念研究奨励賞(受賞日:2021年3月26日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
福本 桂子(四国支所流域森林保全研究グループ) |
3.受賞理由 |
造林地における初期保育コストの縮減を目指す際に考慮すべき下刈りスケジュールとそれにかかるコストの関係を、実測データをもとにして構築したモデルを用いたシミュレーションによって比較できるようにした点が高く評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
再造林を進める現代林業において初期保育コストをいかに削減するかは喫緊の課題となっている。本研究ではまず、スギ植栽から6年間における下刈り作業の実測データに基づき、作業にかかった時間を推定するモデルを構築した。このモデルを用い、回数や実施年次が異なる複数の下刈りスケジュールを仮想して、下刈りにかかる総作業時間をシミュレートした。その結果、下刈りを1回省略する毎に下刈り作業時間はおよそ6%ずつ削減されることがわかった。さらに、下刈りにかかる総作業時間が最も短く、すなわち低コストであるのは、植栽初期(植栽後1~3年目)に連続して下刈りを実施するというスケジュールであることが明らかになった。 Fukumoto et al.(2020)The effect of weeding frequency and schedule on weeding operation time: a simulation study on a sugi (Cryptomeria japonica) plantation in Japan. Journal of forestry research 31, 2129-2135 |
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