広葉樹林化のための更新予測および誘導技術の開発

・北海道立林業試験場(機関ホームページ


カラマツ・トドマツ人工林に落葉広葉樹はどのくらい侵入しているのか?


どんな環境の人工林に落葉広葉樹は侵入できるのか?


 林齢60年生以上のカラマツ林とトドマツ林に侵入した落葉広葉樹(胸高直径3cm以上)の種構成と本数密度を解析し、落葉広葉樹の侵入に及ぼす影響要因について検討しました。調査結果を図に示します。林分面積、地位、植栽した針葉樹の量(胸高断面積合計)、標高、地形等の要因を検討した結果、落葉広葉樹の侵入本数は、落葉性のカラマツ林では林分面積に依存して少なくなること、常緑性のトドマツ林ではトドマツの量に依存して少なくなることがわかりました。以上のことから、広葉樹の天然更新の成立要因として、カラマツ林では広葉樹林からの距離が、トドマツ林では林内の光環境が特に重要であると考えられました。



広葉樹(胸高直径3cm以上)の侵入に影響する要因と広葉樹の侵入本数の関係




広葉樹林から近い人工林ほど侵入しやすい


埋土種子があれば人工林は広葉樹林化できるのか?


列状間伐をした林に広葉樹は侵入しやすいのか?