カラマツ・トドマツ人工林に落葉広葉樹はどのくらい侵入しているのか?
植栽して60年以上経過したカラマツ人工林(163林分)とトドマツ人工林(114林分)において、落葉広葉樹(胸高直径3cm以上)の侵入状況の調査を実施し、落葉広葉樹の天然更新を利用した広葉樹林化の可能性について検討しました。調査結果を図に示します。林内に落葉広葉樹が存在しない林分の割合は、落葉性のカラマツ林では8%程でしたが、常緑性のトドマツ林では33%に達していました。以上のことから、通常の施業のもとで、カラマツ林では広葉樹の天然更新を利用した広葉樹林化が可能であるのに対して、トドマツ林では難しいことがわかりました。

カラマツ人工林とトドマツ人工林における広葉樹の本数密度階別の林分割合
どんな環境の人工林に落葉広葉樹は侵入できるのか?
広葉樹林から近い人工林ほど侵入しやすい
埋土種子があれば人工林は広葉樹林化できるのか?
列状間伐をした林に広葉樹は侵入しやすいのか?
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