市町村は独りではない
森林経営管理制度では、市町村が制度の実施主体として、森林所有者への対応、森林の状況把握、経営管理の方針決定、施業の実施に至るまで、多くの判断と事務を担うことになります。
これらの業務は、制度の趣旨を踏まえつつ、地域の実情に即して進める必要があり、市町村にとっては大きな負担となり得ます。すべてを市町村のみで担うことは現実的ではありません。
制度を着実に運用していくためには、事務や技術に関わる作業を関係者が適切に分担し、市町村が判断と合意形成に集中できる体制を整えることが重要です。
そこで本研究では、森林経営管理制度に関わる関係者を、市町村を頂点とする三層構造として整理し、各層が担う役割と連携のあり方を明確にします。本ページでは、その三層構造と役割分担を示し、役割ごとに活用できる研究成果と実装の方向性を紹介します。
市町村を頂点とする三層構造
第1層:決定する市町村
管内民有林を把握します。対象森林を絞り込みます。施業方針を決定します。合意形成を進め、実施を管理します。
第2層:支える関係者
事務や技術の作業を分担し、市町村の決定と実施を支えます。(例:コンサル、林業事業体、都道府県出先、経営管理支援法人など)
第3層:基盤を整える機関
制度・手法・知識基盤を整備し、地域での制度運用を支えます。(例:国、都道府県、研究機関など)
連携して森林の経営管理を推進する
市町村とそれを支える各層は連携して森林の経営管理を推進します。
本研究は、地域の民有林管理をより効率的にしうる技術や情報を、基盤の第3層から提供します。この技術や情報を市町村の民有林管理に導入するために、「管理優先度の高い民有人工林の抽出と管理のための手引書」を刊行しました。この手引書は次の各編で構成されています。
そして、決定する市町村(第1層)とそれを支える関係者(第2層)とに対して、それぞれの役割に応じた異なる説明の道筋を用意しました。
第1層:決定する市町村への説明
森林経営管理制度の中で、多くの市町村にとり負担となっている決定のポイントと、研究成果の技術や情報が手元にあればそれらがどのように解決されるかについて、「概要編」で制度の流れに即して理解していただきます。
本研究の成果である様々な地図情報を森林資源解析業務の一部として発注するための仕様書例も、「付録(仕様書例)」に掲載してあります。
これらの技術や情報の背景や詳細についてより深く知るためには、「技術編(管理優先度判定ツールボックス)」または「技術編(施業技術マニュアル)」の対応する章を参照してください。
第2層:支える関係者への説明
研究成果の技術や情報の市町村への実装を支援したり受託したり、または市町村経営管理事業を受託して技術や情報を活用したりする関係者には、森林経営管理制度の流れの中での技術や情報の位置づけを、「概要編」でまず理解していただきます。
そして、個別の技術や情報について実装や活用に必要となる背景や詳細については、「技術編(管理優先度判定ツールボックス)」および「技術編(施業技術マニュアル)」を参照してください。
制度の流れと研究成果
森林経営管理制度の流れの中での研究成果の位置づけを示します。
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