研究紹介 > トピックス > プレスリリース > プレスリリース 2025年 > 第二樹木園のソメイヨシノの伐採について —さくら並木の景観維持のために適切な管理を進めていきます—
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2025年12月25日
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
ポイント
森林総合研究所では、構内に600種以上の国内外の樹木を研究や展示を目的として植栽しています。その中には、サクラの代名詞でもあるソメイヨシノ*1も含まれており、特に農林団地内にある第二樹木園(つくば市観音台)(図1)では、農林さくら通り沿いに植栽されたソメイヨシノ13本がさくら並木の一員として毎年可憐な花を咲かせています。
本年4月にこのソメイヨシノの1本が倒伏したことから、第二樹木園内の残りのソメイヨシノ個体にも倒伏の恐れがないか、研究所内の森林微生物を専門とする研究者によって目視および機器を用いた幹の腐朽診断を行いました。その結果、調査の対象となった12本のうち、6本で幹内に空洞が認められました(図2)。今後、新しく倒伏する可能性を勘案し、安全確保のため伐採をすることにしました。
伐採後は、土壌の改良を行ったのちにソメイヨシノに替わるサクラを植栽する予定です。農林さくら通りは茨城県内でもサクラの名所としても知られている場所であり、研究所ではさくら並木の景観維持のために伐採後の植栽と適切な管理を進めていきます。
場所:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 第二樹木園
茨城県つくば市観音台2-1-2(農林団地内)
伐採時期:令和8年2月頃(予定)(詳細が決まりましたら現地に掲示します)
伐採本数:ソメイヨシノ 6本(幹内に腐朽による空洞が確認された個体)
植栽予定のサクラの種類:第二樹木園が樹木を展示する場所であることも考慮し、「はるか」*2(当研究所が開発した種類)(写真1)や、「クマノザクラ」*3(当研究所が発見した新種)(写真2)の植栽を予定。(植栽時期は令和9年2月頃の予定)

図1 第二樹木園とソメイヨシノの植栽場所の位置図 オレンジ色枠で囲った場所が第二樹木園であり、園内の西端の道路(農林さくら通り)沿いにソメイヨシノが植栽されている。

図2 空洞調査により得られた幹断面の概観図(服部ら(2025)より)
13本の植栽木のうち、1本(No. 5)がすでに倒伏した個体。緑色の部分は木部があることを示すが、黄色から赤色になるに従い腐朽の程度が進み、空色部分は空洞になっていると考えられる。今回の結果から、12本中、6本(No. 1、2、4、6、12、13)の伐採を行う予定である。
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| 写真1 はるか (森林総合研究所多摩森林科学園HPより) |
写真2 クマノザクラ (森林総合研究所多摩森林科学園HPより) |
タイトル:森林総合研究所 第二樹木園に植栽されたソメイヨシノの腐朽診断
著者:服部友香子・升屋勇人・服部力・髙橋由紀子・秋庭満輝
掲載誌:森林総合研究所研究報告
DOI:https://doi.org/10.20756/ffpri.24.4_275
研究費:森林総合研究所交付金プロジェクト
*1 ソメイヨシノ
江戸時代末に広まったサクラの単一クローンの栽培品種であり、成長が早く、花が美しいことから国内で広く植栽されてきた。一方で高齢の植栽木では、幹腐朽などによって幹折れ、枝折れすることもあり、管理上の問題から伐採される事例が増えている。(元に戻る)
*2 はるか
森林総合研究所多摩森林科学園に植栽されている「思川(おもいがわ)」の種子から発芽させたもので、八重咲きのサクラであり、遺伝解析から「手弱女(たおやめ)」と交雑したものと考えられている。俳優の綾瀬はるかさんにより、「はるか」と命名された。(元に戻る)
https://www.ffpri.go.jp/tmk/midokoro/tanhou/4april/haruka.html ![]()
*3 クマノザクラ
森林総合研究所と和歌山県林業試験場との共同調査によって、サクラの野生種が発見され、平成30年(2018年)にクマノザクラと命名された。その名が示すように三重県、奈良県、和歌山県にまたがる山間部である熊野地方に自生している。(元に戻る)
https://www.ffpri.go.jp/press/2018/20180313/index.html ![]()
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